タイ駐在生活も、残りあと4ヶ月を切りました。 2026年6月には本帰国(帰任)予定です。
帰任に向けての引っ越し準備や業務引き継ぎを進める中で、頭をよぎる最大の悩み。 それは、**「帰任後の年収ダウン」**です。
駐在手当という”ドーピング”が切れた瞬間、手取り額はガクンと落ちます。 2032年のFIRE達成(残り約2500日)を目指す我が家にとって、この「収入の崖」は死活問題。
「4年間の海外経験と、現場で磨いた英語力がある。これを武器に転職すれば、年収を維持できるのでは?」
正直、そんな甘い期待を抱いて、転職エージェントに登録し、地元のハイクラス求人をガチで分析しました。
しかし、結論から言います。 私は、転職しません。
これは「諦め」や「逃げ」ではありません。 FIREを確実に達成するための、**「戦略的残留」**という決断です。
なぜ43歳の私が、年収アップのチャンス(かもしれない)転職市場を捨て、今の会社に残ることを選んだのか。そのリアルな理由を書き残します。
43歳・管理職の転職市場に見る「残酷な現実」
「英語ができる管理職」なら、引く手あまたで年収アップも余裕だろう。 そんな風に考えていた時期が、私にもありました。
確かに、赴任前に独学でTOEIC 765点を取得し、タイの現場で叩き上げた「実践的な英会話力」は私の武器です。 しかし、いざ求人票(通勤圏内の大手完成車メーカーや外資系医療機器メーカーなど)を見て、エージェントと話をすると、冷たい現実に直面しました。
- 課長クラスの転職では、現職(手当なし)と年収は変わらない。
- 年収アップを狙うなら、「部長」クラスの即戦力性が求められる。
「部長」として採用されるリスク
仮に運良く、他社で「部長」として採用されたとしましょう。 年収は上がるかもしれません。しかし、その対価として支払うコストがあまりにも大きすぎます。
- 成果への強烈なプレッシャー(試用期間での解雇リスク)
- 未知の人間関係と社内政治(ゼロからの信頼構築)
- 激務(副業や投資に回す時間の消滅)
FIREを目指す私にとって、会社での地位や名誉は重要ではありません。 必要なのは**「自由な時間」と「投資のための種銭」**です。
激務で心身をすり減らし、高給を得ても、それは「ラットレース」のスピードが上がっただけ。 本末転倒だと気づいたのです。
転職活動で気づいた、今の会社の「見えない特権」
外の世界を見て初めて、自分が今の会社で持っている**「お金に換算できない資産」**の大きさに気づきました。 これは、新卒入社ではないにせよ、20年以上勤続して積み上げた「既得権益」とも言えるものです。
1. 役員にも物怖じしない「実績と信頼」
今の会社なら、役員クラスの方とも顔見知りであり、過去の実績があります。 新しい会社でペコペコと顔色を伺う必要がなく、対等に意見交換ができる。この**「社内政治力」**は、一朝一夕では作れません。
2. 言いたいことが言える「心理的安全性」
「それは違うんじゃないですか?」 そう上司に言える環境。そして、それを許容してくれる理解ある上司。 無駄なストレスがないこの環境は、メンタルヘルスの観点からも最強の資産です。
3. 自由自在な「時間コントロール」
これが最大の理由かもしれません。 今の私は、ある程度自分の裁量で業務をコントロールできます。
- 「ここで休みたい」というタイミングで有給が取れる
- 定時退社も調整しやすい
この**「時間的・精神的な自由」**を捨ててまで、年収100万〜200万アップを追いかける価値が、果たしてあるのでしょうか?
会社を「使い倒す」ための戦略的残留
私は会社への忠誠心で残るわけではありません。 会社という巨大な組織を、自分のビジネス(FIRE計画)のパトロンとして利用するために残るのです。
帰任後の私の戦略はこうです。
① 脳のメモリを「副業」に全振りする
転職すれば、新しい業務や人間関係を覚えるために、脳のメモリは100%本業に奪われます。 しかし、勝手知ったる今の会社なら、省エネ運転でも十分な成果が出せます。
浮いた脳のリソースと定時後の時間を、すべて**「副業(せどり・情報発信)」と「不動産投資の開拓」**に投入します。
② 「勤続20年」の信用で融資を引く
不動産投資において、サラリーマン最強の武器は**「属性(社会的信用)」**です。
- 転職した場合: 勤続年数がリセットされ、数年間は銀行融資が厳しくなる。
- 残留した場合: 「東証プライム上場企業の管理職・勤続20年超」。銀行にとって最高のお客様。
この信用力(与信)をフル活用してアパートローンを引き、収益物件を買い増す。 **「転職で年収+100万」よりも「不動産で家賃収入+数百万」**の方が、FIREへのインパクトは遥かに大きく、再現性も高いのです。
まとめ:43歳、これが私の生存戦略
「隣の芝生(他社の求人)」は青く見えました。 しかし、よく見れば私の足元(今の会社)には、**「自由な時間」と「銀行からの信用」**という黄金が埋まっていました。
帰任後は、出世競争という名のラットレースからは降ります。 その代わり、会社にしがみつくのではなく、会社を徹底的に利用して、個人の稼ぐ力を最大化します。
これが、2500日で自由を手にするための、私のリアルな選択です。

コメント